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癌 カテーテル治療とは
一般の方には聞きなれない治療方法と思います。医療関係者の方でもそれほど普及している治療方法ではありませんし、抗癌剤治療専門の医師にはまだまだ評価されてはいないところもあります。
それではどのような方法でこの治療を行うかを簡単に説明してみます。
癌という病気は原発巣(最初に癌ができた場所、例えば胃であれば胃癌,肺であれば肺癌)でも転移巣(原発の癌が広がっている部分、直接周囲に広がる、血液を介して広がる、リンパを介して広がる、播種して広がる)でも必ず生きていくために血液を栄養として生きています。血液は癌周囲の動脈から流れてきています。
カテーテル治療とはなるべくその癌のある部位の近くの動脈から抗癌剤を注入する、あるいは一時的に抗癌剤を高濃度に含んだ状態で動脈の流れを止めることをいいます。抗癌剤の種類にもよりますが、癌組織の中の抗癌剤濃度が高くなればなるほど抗癌作用(癌を殺す作用、縮小させる作用)の強くなる種類の抗癌剤がありますので、少量の抗癌剤で癌の組織の中に高濃度の抗癌剤の状態を一時的に作り治療しましょう、という考えです。別の言い方をすれば、ピンポイントで、その時点で一番癌が全身に対して悪さをしている部分を少量の抗癌剤で攻撃し、最大の効果を挙げようと考えているからです。

●図1→全身の動脈 ●図2→肝臓に癌がある場合 ●図3→肝臓の血管 ●図4→膵臓の癌