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カテーテル治療の実践
カテーテル治療とは血管造影という血管の状態を検査する方法から応用され、IVR(interventional radiology、現在的確な日本語がなく学会などでもこのように言われています。脳外科領域の医師は血管内手術といいます)IVRとは、放射線診断技術、画像診断技術の治療応用と考えてください。
診断技術とは血管造影、超音波検査、X-線透視、X-CT、MRI、PETや他の核医学検査などにより、治療を目的とした腫瘍(癌の塊)の場所、大きさ、広がり、内部の状態などをできる限り詳しく調べます。そしてどこから抗癌剤を流すかあるいは血流を止めたら最も効果があり、副作用が少ないかをを検討し治療を行います。
癌カテーテル治療としての治療方法は可能な限り癌に近接した動脈での抗癌剤の局所動脈内注入、肝臓などで行う癌に栄養を与えている動脈の血流を一時的あるいは永久に途絶させる動脈塞栓があります。
  • 動脈塞栓術 写真→説明ウィンドウを開く
    主に動脈塞栓が行われる臓器としては肝臓や腎臓です。従来は原発性肝臓癌に用いられてきた技術ですが現在はいろいろな腫瘍の治療として用いられています。方法としては抗癌剤の動脈内注入と同様に治療目的とする悪性腫瘍の血管造影を行いできるだけ腫瘍に近い部位までカテーテルを進めます。ここで抗癌剤と血液の流れを止める塞栓物質を混ぜたものをカテーテルから注入します。これにより腫瘍に栄養、酸素などを送る血液の流れが遮断され腫瘍は兵糧攻めにあった状態になり腫瘍が壊死するのを促進させます。この治療のあとには若干ですが痛み、発熱がある場合がありますが、充分に痛み、発熱の対策を行い苦痛を取り除く努力をします。
    ([肝転移の治療]を参照ください。)